こんにちは。
最近、「マリア様がみてる」を読み返しています。
今日は、「くもりガラスの向こう側」を読み終えたので紹介したいと思います。
あらすじ
このお話は、
祐巳が瞳子に妹になってほしいとロザリオを渡したのですが、拒否されたクリスマスパーティ(前巻)の後のお話です。祥子は、ショックなことがあった祐巳のために、お泊りありの女子会を企画して、自宅へみんなを招待します。
祥子の母の清子もメンバーに加わり、一緒に食事を楽しんだり、清子が考えたゲーム(結構手の込んだもの)で盛り上がったりと楽しく過ごします。
そんな楽しい時間の中でも、心には瞳子のことがよぎります。
祐巳は、冬休みの間、ショックだったものの、それでも瞳子に妹になってほしいと思い、「なぜ瞳子は自分を拒否されたのか」という事をただ悲観的になるわけではなく、「瞳子の心の奥に抱えている問題はなんなのか」「どのように解決していけばよいのか?」と瞳子に寄り添った気持ちで悩みながら年末年始をすごします。
今回、年末年始の話だったので福沢家の様子が多く描かれていました。
皆でお蕎麦を食べたり、年賀状を分けたりとか普通だけどゆったりと過ごす福沢家の様子もいいなぁと思いました。
恵方のお札を新しくしたり、おせちを作ったりといは、さすがちゃんとした家ですね。
瞳子を思う祐巳
この点について書いてしまうとネタバレが過ぎるのであまり書きませんが、瞳子を思うあまりぼーっとしてしまったり、心の声が口から漏れ出てしまっている祐巳。
祐巳らしいよなーと思いました。
でも、むかし祥子に振り回されて周りが見えないような危うい感じではありませんでした。
ぼーっとはしているんですけど、冷静に考えているという感じなんですよね。
過去に祥子に対しては、不安なことがあったりすると気持ちが暴走気味でしたが、そんな様子はありません。
あくまでも、自分の気持ちは抑えて、自分がとった行動を瞳子はどのように感じてしまうだろうかと考えて行動する姿に成長を感じました。
もう、いつでも姉になれますよ。あとは瞳子がうなずいてくれるだけ…頑張れ!祐巳!
祥子と優
詳細は書きませんが、この二人の関係にも進展がありましたので、ぜひ読んでいただきたいです。昔はあんなにギスギスしていたのに、冗談も言え、自然体で接することができる、とても良い関係になったのではないかと思います。
祥子の家は大きな会社を経営しており、由緒ある家なのでこの年で婚約者がいても不思議ではありません。
政略結婚みたいなものかなとおもっていたのですが、二人の婚約は思いのほか、ほっこりする理由だったんですよ。
是非、読んでみて確認してみてください。
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祥子のお母さんがカワイイがちょっと切ない
清子さんは祥子のお母さんですが、この人はとてもかわいらしい人ですね。
祥子がしっかりしている分、少し抜けているように見えてしまいますが、何かやるなら徹底的に楽しみたいという人です。
女子会での人間すごろくなるものを用意していました。広い小笠原邸の沢山の部屋を利用したすごろくで、部屋に行くとミッションが書いてありこれをクリアしていくというものです。
このミッションが、結構大変で参加者は苦労するのですが、クリアすると清子も楽しめるようなもので、よくこんな大変な企画をしたなぁと感心しました。
なんでも楽しむという気持ちは、とてもいいことなのですが、祥子のお父さんに愛人がたくさんいる…と知りつつ、健康的な心で生きていくには多少なりともそうなるしかなかったのかな?とも思い、ちょっとせつなくなりました。
しかし、後半の方でそんな父が母のことをやっぱり好きなのだなぁというエピソードもでてきてちょっとだけ、うれしくなりました。
が、そんな良い話が合った後にやっぱり愛人に会いに行く夫…。なんだかなーと思いました。
この境地にいたるまでには、祥子も清子も悩んだり、葛藤したりしたんでしょうね。
さいごに
今回は、瞳子にふられた祐巳が、どんな行動や心情なのかというところが書かれるかと思っていたのですが、その描写は意外に少なく、素直に女子会でみんながワイワイしている姿を楽しめる部分が多かったです。
いつも通りですが、ちょこちょこと、姉妹でのデレデレエピソードとか挟まれているしそれも良かったです。
是非、読んでみてください。
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