今回は、薔薇様二人である、祥子と令の卒業式の日のお話でした。
祐巳と祥子がスールになってから1年とちょっとですが、色々ありました。二人一緒の制服姿も今日が最後という事でさみしくなりますね。
それでは、心に残ったシーンと感想を書いていきたいと思います。
祐巳の頑張り
祥子に花を飾るシーンや、卒業式を泣かないで乗り切ろうとしているシーン等では、
祥子の妹としてではなく在校生の代表として振る舞おうとしている姿がみられ、応援したくなりました。
ステキな上級生、薔薇様になるんでしょうね。
しかし、そんな風に頑張っているものの、ちょっと抜けたところが時々出てしまうのも祐巳らしくていいと思いました。
本当は、一人の妹として振る舞いたいだろうに、次期薔薇様ともなると大変ですね。
前薔薇様の登場
元薔薇様の3人も久々にそろって登場します。由乃が声をかけたことがきっかけであつまったのですが、卒業式を見てほしいからというわけで読んだのではなさそうです。
いったいなぜ読んだのでしょうか? それは読んでみてのお楽しみなので置いておくとして…。
聖は相変わらず、ちょっといい加減でおどけた感じで、蓉子に怒られたりしている所が相変わらずです。
今回、蓉子は聖からのメールでよびだされたのですが、聖のメールは「くる?」とだけで詳細の連絡なし…。
そんなことで、怒りながらも、「自分を覚えてくれるだけでもよしとしよう。」と思って受け入れて、自分たちが腐れ縁だと認識している蓉子。
今後も、ちょくちょく会うわけではなく、濃い関係ではないんだろうけどこのような関係がずっとつづいていくのかなと思いました。それは私としては嬉しいです。
また、ふらっと訪れた元薔薇様は在校生にとっては、いまだにカリスマ。卒業式の受付の在校生がその姿をみて背筋がピンっとしたのをみてさすがの存在感だと思いました。
祥子と令が名前で呼び合うようになったきっかけ
リリアンでは、上級生を「~様」、同級生を「~さん」と呼ぶのが基本です。仲がいい場合はちがったりするのですが。
祥子と令も、もともとは「祥子さん」「令さん」と呼び合っていました。
しかし、令はちょっとした勘違いで、勇気を出して「祥子」とよぼうとします。
令、祥子それぞれの目線で名前呼びをした時の話が語られます。
この部分は面白かったので是非読んでもらいたいです。
この部分のお話では、祥子と令がお互いをリスペクトしている事も書かれており、よんでいて心が温かくなります。
姉妹の交流に目がいきがちですが、このような横のつながりのエピソードも素敵だなと思いました。
祐巳らつぼみ達が重大なお役目
祐巳たちには、卒業生の送辞を読むという重大な役目を担うことになりました。
ここでの、それぞれの姿がみていて面白かったです。
送辞やってくれって普通は大変な役目でやりたくない物ですよね…。
そのなかで、スパッと覚悟を決めてやることを決める志摩子。
できるだけ、送辞を回避したいと策をめぐらす由乃。
押しに弱い、祐巳。
それぞれの個性がでるなぁ~と感じ、この三人だからぶつからないでやっていけてるのかなと思いました。由乃なんて、我が強そうなのにみんなでうまくいっているしね。
由乃と菜々
今回、由乃と菜々の関係について大きな前進があります。
この二人、もちろんお互いを好きなのですが、由乃は菜々の気持ちをうまくくみ取ることができなくてもどかしいと感じる部分がありました。
私が、いいなぁと感じたのは由乃のロザリオをめぐる菜々のエピソードです。菜々が由乃を大切に思っていることがわかる良い話なのですが、少し遠回しな言い方なので由乃になかなか伝わらず…。
多分、見ていた他の生徒会メンバーは、「由乃、そうじゃないだろ!気づけよ!」とみんな思っていたに違いないです。
犬猿の仲?の江利子も一緒に由乃と菜々のために頑張っている姿もよかったですね。
さいごに
リリアンでの卒業式での伝統や、それぞれの立場からみた卒業式の心情が描かれていてとても面白かったです。是非読んでみてください!
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